大学の正規授業で初「IT健康経営論」集中講義開講

「健康経営」とは、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え戦略的に実践することで、従業員等への健康投資を行うことは従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や株価向上につながると期待されます。

経済産業省では、「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業」として社会的に評価を受けることができる環境を整備する一環に平成26年度から「健康経営銘柄」、平成28年度には「健康経営優良法人認定制度」を創設しました。健康経営とは、日本再興戦略、未来投資戦略に位置づけられた「国民の健康寿命の延伸」に関する取り組みの一つです。

健康経営を支えるサービスとして、テクノロジーを駆使した「デジタルヘルス」が着目されており、ITインフラからモバイル、アプリ、ウェアラブル等の利活用で効率的効果的に健康改善や行動変容を促す新しい保健指導やヘルスケアビジネス市場が形成されつつあります。

この度、大学における正規授業として日本初の、デジタルヘルスケアで先進をいく企業との連携による集中講義「IT健康経営論」を開発、実施しました(株式会社エムティーアイと琉球大学国際地域創造学部ウェルネス研究分野荒川雅志教授)。

日本の健康経営施策の中心的存在である経済産業省・江崎禎英政策統括調整官をはじめ、第一線で活躍する実務家による講義、課題設定による学生グループワークを通して、日本の国家政策である健康経営への理解とともに、働き方改革、次世代ライフスタイル、ウェルネス、ウェルビーイング、より良い人生、生き方を議論する場の創出となりました。

2019年度後学期 観光産業科学部専門科目(専門科目)
■科目名:「IT健康経営論」(エムティーアイ寄附講義IT健康経営論/健康保養産業論)
■日時:2019年11月2日、3日、4日(3日間集中講義)
■場所:琉球大学文系総合研究棟703室
■担当:荒川雅志、秋田正倫、他ゲストスピーカー
■講義概要:
○経済産業省の政策と健康経営とは
江崎禎英(経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官)
○健康経営へのICT活用事例
秋田正倫(株式会社エムティーアイ執行役員ヘルスケア事業本部)
○次世代ヘルスケアとウェルネスツーリズム
荒川雅志(琉球大学国際地域創造学部/観光科学研究科研究科長・教授)
○仕掛学×ICT×ヘルスケアから考える最新の健康経営
松村真宏(大阪大学大学院経済学研究科教授)
○沖縄県のヘルスケアに関する取組
金城克也(沖縄県商工労働部ものづくり振興課副参事)
○企業の健康経営取り組み事例1
松本亨子(ベンチャー・バンクCHO室長代理)
○企業の健康経営取り組み事例2
浅井雅代(阪急・阪神ホールディングス健保事務長)
○企業の健康経営取り組み事例3
山下紘史(株式会社D2Cドット取締役)
ほか県内企業
○グループワークセッション
○グループ成果発表、総括