日本のタラソセラピー施設について②

~沖縄・奄美の海洋療法施設紹介~
「Spa Agarosa(スパ アガローザ/ANAインターコンチネンタル石垣リゾート」

沖縄・奄美は日本で最も海洋療法施設(タラソテラピー)の数が多い地域である。アジア最大級の海水取水利用面積を誇る施設から、世界第2位の海洋深層水取水量を誇る施設の存在、亜熱帯海洋性気候下の海洋資源に恵まれ、日本およびアジアにおける自然療法、海洋療法のメッカとなれるポテンシャルを有する。ここに2015年11月オープンの最も新しい施設が「Spa Agarosa(スパ アガローザ)」(旧名タラソスパ)である。ANAインターコンチネンタル石垣リゾート内の直営店である同スパは、沖縄の地域資源をふんだんに活かした特徴あるスパメニューを用意しているほか、石垣島が生産拠点でバイオ燃料として今世界的に注目の微細藻類「ユーグレナ」をスパトリートメントに初めて取り入れたことで話題を集めている。

海洋資源の利活用は、アルゴテラピー(海藻パック)をはじめ、海水ジェットバス、海温水プールでの「ウォーターダンス」、海塩スクラブ、海水を用いて温められたストーン(玄武岩)を施術に利用するなど、タラソ資源を最大限活かしている。施設名「アガローザ」とは、八重山民謡の「あがろーざ節」という子守唄の名曲に由来するという。子供の健やかな成長を願うこの歌にちなみ、石垣島の自然の恵みによるくつろぎや癒やしをお客様に提供したいと奥村香織スパ支配人は語る。

エントランスを入って目を引いたのは、その見事な空間演出・デザインである。オオゴマダラという日本最大の蝶をモチーフにしているという白基調の柔らかな待合スペースが施術前後のくつろぎと癒しを促す。
離島という島の恵みと島時間を最大限活かしたスパ、そこにタラソが備わりさらに石垣独特の地域資源との融合を果たしている例として大いに参考になるものである。

琉球大学ヘルスツーリズム分野
健康医療食と観光創造プラットホーム
文責:荒川 雅志

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ANAインターコンチネンタル石垣リゾートHPより一部写真引用(最下段右左)
http://www.anaintercontinental-ishigaki.jp/relaxation/
http://www.anaintercontinental-ishigaki.jp/relaxation/waterdance.php