「観る」旅から「健康になる旅」へ新たな視点で考えるウェルネスツーリズム論『ウェルネスツーリズム -サードプレイスへの旅-』発刊

当ウェルネス研究プラットホーム荒川雅志教授の執筆、NPO日本スパ振興協会編著による『ウェルネスツーリズム-サードプレイスへの旅ー』(フレグランスジャーナル社)が9月7日に発刊しました。編集校正にご尽力いただきました上野靖取締役、NPO日本スパ振興協会・岡田友悟理事長をはじめ関係各位に感謝申し上げます。
ライフスタイルにおける価値観の中心は、確実にウェルネスへと向かっています。それに伴い、世界中のツーリズム関連企業はウェルネスを事業の中心軸に据え始めています。これまでの旅が「観る」中心であったとするならば、これからは「健康になる旅」へと変わっていくはずです。

本書は、地方創生、インバウンド、長寿高齢社会といった日本を取り巻く環境が変化する中、自然、運動、休息、トリートメント、食事といったウェルネス素材を活かした新たなツーリズムの目的地となる「サードプレイス」の創り方を実用的な視点から解説しています。

ウェルネスの現代的定義を提唱し、海外事例を引用しながらヘルスツーリズムの正しい理解、ヘルスとウェルネスの違いを整理、ウェルネスツーリズムにおいて中心となるスパ(SPA)や温泉の活用法、ウェルネスにかかわる高度人材育成のポイント、ウェルネス地方創生への期待、豊富な実例を紹介し、単にモノやコトの組み合わせではない、ビジネスとして成立させるために必要な事柄を複合的な視点で捉えた新たなウェルネス論としても参考となる一冊です。

書誌情報
書誌名:ウェルネスツーリズム ―サードプレイスへの旅-
発行:フレグランスジャーナル社
著者:琉球大学大学院観光科学研究科ウェルネス研究分野 教授 荒川雅志
NPO日本スパ振興協会 編著
A5判112頁
ISBN 978-4-89479-291-3

目 次
■序章 ウェルネスとは何か
・ウェルネスとは
・ウェルネスとヘルス(健康)の違い
・ヘルスからウェルネスへ
・ウェルネスを求める新たな人口層の増加
・ウェルネス・サードプレイス
・現代人に必要なウェルネス×ツーリズム
■第1 章 ウェルネスツーリズムの概念
・ウェルネスツーリズムとは何か
・ウェルネスツーリズムの起源は、スパ、温泉、巡礼の旅
・ヘルスツーリズムとは何か
・海外のヘルスツーリズムはスパツーリズム
・地域活性で展開した日本のヘルスツーリズム
・ヘルスツーリズムは「次世代ヘルスケア」へ
・日本型のウェルネスツーリズムを追求する
・世界へ通用するジャパンブランドウェルネスとは
・四季、温泉、海、固有の食と伝統文化、
・健康長寿の知恵との融合
・原点回帰という場の提供・価値創造
・ウェルネスツーリズムとは~自分に還る旅、そして、何度も帰ってくる旅~
■第2 章  ウェルネスツーリズムのビジネスプランニング
・ビジネス計画にむけた必要な視点
・ツーリズムには動機がある
・リピーターをつくらなければ意味がない
・ウェルネスツーリズム市場の拡大
・ウェルネスとヘルステクノロジー
・世界的な視点でウェルネスを捉える
■第3 章  ウェルネスツーリズムにかかわるアイテム
・素材としての視点
・ウェルネスツーリズムとスパ
・ウェルネスツーリズムにおけるアイテム
1.宿泊施設
2.自然環境
3.食材
4.運動環境
5.ウェルネスプログラム
6.人材―セラピスト・トレーナー
■第4 章 ウェルネスツーリズムの実例
リゾート型
1.ザ・テラスクラブ アット ブセナ
2.ザ・リッツ・カールトン沖縄
3.かりゆし カンナ タラソ ラグーナ
温泉型
1.増富温泉
2.豊富温泉
海外
1.チバソム
■第5 章 ウェルネスツーリズム人材育成
・アライアンスの必要性
・スパマネジメント論
・グループワーク~理想のスパを考える~
・ウェルネス人材に求められる資質
・学の果たす役割、官の支援、産官学連携
・ウェルネスツーリズム地方創生
■あとがき