「ブルーゾーン」を掲げた地域の取り組みがNHKニュースに

 NHK沖縄ニュース2024年4月16日放送、「沖縄は世界でたった5つの長寿地域ブルーゾーン~読谷村~」とのタイトルで沖縄が「ブルーゾーン」と呼ばれる世界で5つしかない長寿地域に選ばれていることを知ってもらおうという取り組みが本島中部・読谷村で行われた様子が放映されました。

 ブルーゾーンとは国際老年会議で認められた世界5大長寿地域のことで、そこには“ただ長生きではない” IKIGAI (生きがい)を持って暮らす100歳者が多いことで世界ベストセラーになったタイトルでもあります。日本の沖縄、イタリアのサルディーニャ島、アメリカのロマリンダ、コスタリカのニコヤ半島、ギリシャのイカリア島が含まれ、ブルーゾーンにまつわる取り組みや産業応用、アメリカでは55都市でブルーゾーン健康まちづくりが進行中、医療費削減に成果を出しているなど海外での認知度は進んでいます。

 日本では、2022年にベストセラー第2版=5大地域フルバージョン版が当ウェルネス研究分野の荒川雅志教授によって日本初翻訳・監修されたことをきっかけに、各種メディアにとりあげられ、ようやく日本国内でも少しずつ認知度があがってきています。

 国土交通省観光庁では令和5年度、「高付加価値旅行者の誘客に向けて集中的な支援等を行うモデル観光地11地域」を選定し、そのなかに沖縄・奄美エリアが『琉球の精神性、自然環境、歴史的景観に触れる世界有数のブルーゾーン、well-beingの島』というテーマで選定され、国の集中的な支援がはじまっています。ブルーゾーンというテーマは、世界でそこにしかない固有性、魅力や、地域の自然、文化伝統の継承に資する観光への取り組みに、そして表層の観光ではない、地域の本質価値を見出し、真正に触れたい、真正を求める人々の誘客を図るという、従来観光から高付加価値観光への転換を目指す一環になるといえます。

 2023年からは世界最大の動画サブスクリプション配信会社(NETFLIX/ネットフリックス)が世界180カ国、2億4千万人視聴会員向けに「世界5大長寿地域ブルーゾーン」ドキュメンタリー4話シリーズを放送しています。共通する9つの長寿の秘訣にまつわる体験を目的に、世界中の富裕層、知識階層が沖縄に訪れるようになってきており、さらに注目が高まっています。

 NHKニュースでは、日本にもある、アジアでは唯一のブルーゾーンについて地域の方々に知ってもらおうと取り組む読谷村ブルーゾーン研究推進協議会が、村内の川で清掃活動を行った様子が取材されました。地域での共同清掃活動は長寿と生きがいへの9つの秘訣のうち「人とつながる」に該当すると考えられ、協議会のメンバーに観光業や漁業、アメリカ軍関係者も加わり、自然の再生へ協力しながら流木を集めたり草を刈る作業を共同で行いました。協議会理事を務める當山浩さんは「長寿地域ブルーゾーンに選ばれていることを日本、沖縄の人にはまだまだ知られていないので、もっと多くの人に地域の魅力を知ってほしい」と語っています。

 「つながり」は長寿研究における社会関係資本にあたり、その有無や量の多さが健康寿命に関連する研究が世界中で実証されてきています。長寿の秘訣でもありながら、人とのつながり、自然とのつながり、地域とのつながり、そして人の再生、自然の再生、地域の再生を果たすことに寄与することが「生きがい」を生み出すことにつながっていくと考えられます。
 日本でも地域の健康医療政策や地方創生地域産業振興のテーマにブルーゾーンを掲げて取り組む動きがいよいよ出始めてきました。

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NHK沖縄 NEWS WEB 沖縄は世界でたった5つの長寿地域「ブルーゾーン」読谷村|NHK 沖縄県のニュース
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