海洋深層水とは

海洋深層水とは

太陽光が届かず表層の海水と混ざらない水深200m以上の深海にある海水を「海洋深層水」(Deep Sea Water)と呼んでいます。

清浄性が高く、無機栄養塩類が豊富でミネラルバランスが高いなどの特性があります。海洋深層水に含まれる微量元素や富栄養のミネラルバランス特性により、肌細胞の新陳代謝を促進させる効果、優れた保湿作用が期待でき、化粧水や美容液など化粧品関連の成分として広く利用されています。

海洋深層水と沖縄

亜熱帯海洋性で汚染のない清浄な海域にある沖縄には、世界第2位、日本最大級の海洋深層水取水施設「沖縄県海洋深層水研究所」(久米島町)が存在します。

海洋深層水の低温安定性の特性を活かした水産分野の利用を中心に、化粧品、飲料から、近年では海洋表層の温水と深海の冷水の温度差を利用して発電を行う海洋温度差発電の実証施設が完成し、新エネルギー分野での産業応用が広がっています。

海洋深層水の健康増進利用

沖縄久米島には海洋深層水を使った海洋療法温浴施設「バーデハウス久米島」が存在します。海洋深層水の温浴spa施設として本格利用は世界で初といわれます。久米島沖より取水された海洋深層水を100%利用した全天候型の温浴施設*です。
*同施設は劣化や損傷が著しく安定的な営業が困難なことから2020年10月より一時閉館中。

海洋深層水の健康増進への応用研究はまだ散見されるだけで世界的にも十分とはいえない状況にあります。日本アジアの海洋療法研究拠点を形成する当ウェルネス研究分野では、海洋深層水の特性を最大限活かした健康プログラムの開発とその心身への健康効果、美容効果のエビデンス取得を産官の協力のもと実施していく予定です。

追記)平成29年度には沖縄離島活性化推進事業「久米島海洋ウェルネスプログラム開発事業」を当ウェルネス研究分野が受託。海洋深層水の健康効果エビデンステーブルの構築、およびエビデンス取得検証(ダイエット、美容、疲労回復の3検証)を行い、本事業成果について平成30年度より随時報告していく計画。