SDGsとウェルネスの関係

国立大学法人琉球大学研究者データベースの更新「SDGs」取り組み項目の追加に伴い、当ウェルネス研究分野荒川雅志教授の研究活動情報のアップロードが掲載されました。

持続可能な健康と環境の共生、消費行動を両立する新しいウェルネスの定義開発を行ってきた当ウェルネス研究分野では、近年注目されるSDGs「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」、およびESG投資(環境(Environment)社会(Social)ガバナンス(Governance)要素を考慮した投資)、企業の社会的責任投資(SRI)等の対象と重なり、大きく市場成長トレンドにあるウェルネス産業の実践研究・開発を進めています。

【琉球大学研究者データベース掲載/国際地域創造学部 荒川雅志教授】

▶日本の大学で初のヘルスツ―リズム、ウェルネスツーリズム研究の開始。持続可能な健康と環境の共生、消費行動を両立する新しいウェルネスの定義開発(荒川,2017)。
ウェルネスとは、理想論でなく、現代社会に必要不可欠な「経済」「消費」概念を伴いつつサステナビリティ(持続可能性)志向と行動実践を両立する層であり、企業の社会的責任投資(SRI)やESG投資を巻き込み市場成長している。スロー(ライフ)、エコ(環境共生)、オーガニック、ヨガ、クリーンエネルギー、地産地消や環境共生のウェルネス志向層は、SDGsに最も感度の高い人口層である。

▶課題に掲げられるSDGsウォッシュ、目標、スローガンを掲げるだけにならないよう、具体的な事業企画立案、アクションに向けては世界市場を形成するウェルネスをテーマに展開すると、健康医療福祉、衣、食、住ライフスタイル分野、文化、環境、まちづくりに至るまで、あらゆる分野から参入可能であり、多業種、多職種、異業種の連携、交流シナジーによるイノベーション創出、新市場開拓の可能性が広がる。

▶当ウェルネス研究分野では、沖縄を実践フィールドに、観光関連事業者だけでなく島嶼地域に根差し資源の活用と保全に熟知した地域(資源・企業・人・コミュニティ)と直接結びつき、地域資源を「ウェルネス資源」という新しい価値を地域が協働で生み出していく実践研究、持続可能な開発プロジェクトを遂行している。提供サービスの付加価値を高め生産性の向上に寄与、地元の1次、2次産業企業とのアライアンスにより収益県外移転を抑制する課題解決にも通じる。

【テーマ】:サステナブルを基盤としたウェルネスメニュー開発、ウェルネスツーリズム開発、次世代ライフスタイル、ウェルネス文化、ウェルネスまちづくり、SPA、温泉、ヘルスケア、予防医療、長寿、ブルーゾーン、アンチエイジング、オーガニック、スローフード、エコライフ、クリーンエネルギー、ウェルネス保険金融、ウェルネス不動産など成長著しいウェルネス分野をテーマに産官学連携、地域連携多数。