沖縄県主催健康経営セミナーで講演「ウェルネス健康経営のすすめ」

沖縄県保健医療部健康長寿課の主催による健康経営セミナーが3月18日、沖縄県庁4階講堂で行われ、当ウェルネス研究分野の荒川雅志教授が講演を行いました。

●沖縄県は、20歳から64歳までの働き盛り世代の年齢調整死亡率が全国平均を上回っており(*一方、65歳以上平均余命は日本一、世界一)、健康長寿おきなわの復活に向けて、生活習慣病をいかに減少させるかが課題となっています。このような状況を踏まえた対応策として、企業が従業員の健康づくりの環境を整備することで経営面においても成果が期待できる、健康管理を経営戦略的視点から考え戦略的に実践する「健康経営」を広く周知するセミナーが実施されました。

●講演タイトル「ウェルネス健康経営のすすめ」では、かつて荒川教授が開発監修にあたった沖縄で催行された「宿泊型新保健指導」ツアーの様子を紹介し、転地による集中型・効果的な保健指導の実際、地域資源を活用した保健指導メニュー開発で地域資源に新しい価値を生み出す視点を紹介しました。

●新しい時代のヘルスプロモーションアプローチには、「快適」「楽しさ」「集中」「熱中」「没頭」「モチベーション」「利便性」「インセンティブ」「多様性」「気づき」「振り返り」「原点回帰」「生き方」「自己実現」など『行動変容』を促すキーワードがあり、変容を促しやすい「環境」の提供・整備、「ソフト」(プログラム)の提供、最新のテクノロジー活用によってサポートしていく、そして何よりも人材の存在、これまでの地域資源に新たな価値を創造できる人材の待望と育成が重要であることを解説しました。

●これからの健康経営とは、輝く人生の資本である健康に気づくこと、「ライフ【命・人生】スタイル【形・姿】に向き合い、デザインすること」(荒川2020)を説き、今まさに危機の時代に、働き方改革、生き方改革の一大転換期~ライフスタイルデザインする時代に、ウェルネスの視点で健康経営に臨むことを提案しています。
講演に続いて、柔道家・古賀稔彦先生(バルセロナオリンピック金メダリスト・環太平洋大学教授)とのスペシャルトークも行われました。
本セミナーは新型コロナウィルスへの対応として動画セミナー方式となり、YouTube「沖縄県庁公式チャンネル 健康経営スペシャルトーク」にて4月1日から順次UP予定です。
第一部
講演「ウェルネス健康経営のすすめ」琉球大学教授 荒川 雅志
スペシャルトーク
「健康経営でパフォーマンス向上」
柔道家・古賀稔彦先生×荒川雅志教授
(厚生労働省平成27年都道府県別生命表概況よりウェルネス研究分野作成)